むし歯になってしまう原因は、「むし歯菌」と「歯の質の弱さ」と「糖分がお口にある時間」の条件がそろってしまうことにあります。
むし歯の原因菌は糖分をエサにして酸を出し、歯を溶かします。この酸にも負けない歯の質があればむし歯になりませんが、歯の質が弱かったり、生えたばかりのやわらかい歯は酸で溶けてしまいます。
また、むし歯菌は時間をかけて酸を作り出すので、お菓子や甘い飲み物が長い時間お口の中にあるとむし歯になってしまいます。お口の中をからっぽにして、自浄作用のある唾液のはたらきを活発にさせるような時間が必要です。
これらのむし歯の条件がそろわないようにするためには、保護者の方の仕上げ磨きとフッ素塗布が重要になります。お子様だけでは力が弱かったり、磨き方が不十分だったりして、うまく歯磨きができていません。ご自宅では保護者の方がすみずみまで磨いてあげ、歯科医院ではフッ素塗布で歯の質を強化して、一緒にお子様のむし歯を防ぎましょう。
「歯医者さんはイヤ」というお子様は多いかと思います。当院ではお子様の気持ちを汲み取り、リラックスして治療を受けられるような工夫をしています。
これから行う治療や処置について、お子様にもわかりやすい言葉で説明します。
使用する機器や器具を、どのように使うのか見せます。
歯科医師や歯科衛生士が機器や器具を動かし、お子様にも触れてもらいます。ここまで説明した治療や処置を、実際に行います。
お子様のむし歯の状況や、治療に対する協力性に応じて、無理なく痛みの少ない治療を心がけます。
麻酔をする場合は、事前に表面麻酔ジェルを用いて、痛みを感じにくい麻酔を行うようにしています。
歯とお口の治療がすべて終わったら、健康な状態を保つための予防に移ります。口腔内の検査のほか、お口のクリーニングやブラッシング指導、フッ素塗布なども行っています。
定期検診を受けていると、お口のトラブルが起こったときに早期発見・早期治療につなげられます。大切なお子様の歯とお口の健康を保つためにも、基本的には3~4か月に1回、もしくは半年に1回のペースでお子様の口腔内状態に合わせてご提案しております。
フッ素は歯の質を強くするはたらきがあります。フッ素を塗ると、むし歯のできる条件である「歯の質の弱さ」を克服することができます。ごく初期のむし歯なら、フッ素の再石灰化作用によって進行を止められます。
フッ素塗布をしても、歯磨きなどの通常のケアは大切なので並行して行うようにしましょう。また、フッ素塗布をしたら30分ほど飲食とうがいを控えるようにしてください。
当院は検診にきたお子様のフッ素塗布を無料で行っております(高校生まで)。
お気軽にお問合せください。
シーラントとは、むし歯ができやすい歯の溝を歯科用プラスチックで埋める処置です。特に奥歯は深い溝があって複雑な形をしているので、汚れがたまりやすくむし歯になりやすい部分です。シーラントをすると磨き残しが溜まることを防げるので、むし歯予防に効果的です。
小臼歯から大臼歯にかけて、頬の真横から水平に撮影するレントゲン撮影法です。視診で見落としやすい歯と歯が接している部分のむし歯を確認できます。さらに、むし歯の深さや歯の生え方などもわかるので、半年に1回程度はバイトウィング撮影でお口の状態をチェックするとよいでしょう。
レーザーを歯にあてて、むし歯の有無や深さを検査できる機器です。見つけにくい初期むし歯の発見にも役立ち、歯を削らずに負担の少ない検査ができます。